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株式会社創通メディカル|AI肌診断後、約80%のユーザーを製品体験へつなげた導線設計とは

「可視化→納得→体験」の流れで、次のアクションを自然に生む仕組みを創出
福島 優太
株式会社創通メディカル リテールマーケティング事業本部 本部長
利用サービスと成果
AI 肌診断
4日間で約600人がAI肌診断を体験
AI肌診断を受けた方の約80%が、そのまま製品体験へ
体験数KPIを達成率120%でクリア
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美容・健康領域の製品を手がける株式会社創通メディカルが蔦屋家電で開催したオフラインイベントで、パーフェクト社のAI肌診断ツール「スキンケアプロ」が活用されました。

本格的なオフラインイベントは、株式会社創通メディカルにとって初の試みでしたが、AI肌診断の導入により、来場者が自然な流れで製品体験へと進む導線を実現しました。

実際に、肌診断を受けた方の約80%がそのまま製品の体験に参加し、目標を大きく上回る成果となりました。

本記事では、「AI肌診断」導入の背景やイベント設計における工夫、来場者の反応、そして購買行動への影響について、担当者の方にお話を伺いました。



イベントに「AI肌診断」を導入したきっかけ

インタビュー風景

──まず、今回のイベントでAI肌診断を導入しようと思われた背景を教えていただけますか?

今回、私たちにとって “本格的なオフラインイベント” の実施はほぼ初めての試みでした。

これまで当社はオンライン中心の販売スタイルで成長してきたため、リアルな場で体験型イベントを実施すること自体が、社内でも大きなチャレンジだったんです。

そこで最初に直面したのが、「どうすればお客様に足を止めてもらい、体験へ自然につなげられるか」という課題でした。

取り扱う商品は約8万円。高価格帯ゆえに、興味があってもブースに入りづらい方が多いだろうと考えていました。

「試してみませんか?」と声をかけるだけでは、なかなかアクションにつながらないだろうと。


──確かに、その価格帯だと体験までのハードルは高くなりそうですね。工夫したポイントなどはありますか?

だからこそ今回重視したのが、

① 売る前にまず知ってもらう

② 商品体験への自然なきっかけをつくる

という2つのポイントです。

当社のターゲット層のお客様は、「自分の肌をもっと客観的に知りたい」「可視化されると納得感が高まる」「自分の状態を理解したうえでケアを選びたい」といった、いわば“自分を育てることに価値を感じるタイプ”が多いのが特徴です。

そうしたお客様にとって、肌診断は、最初の一歩としての相性が非常に良いと感じました。

イベントに来るきっかけにもなりますし、体験を通じて自然と商品の理解に繋がる点も魅力でした。

こうした理由から、今回のイベントでは「AI肌診断」を導入することに決めました。



肌診断から製品体験への移行率は約80%と、非常に高い成果を記録


──実際に導入してみて、どのような成果が得られましたか?

今回のイベントでAI肌診断を導入した大きな目的は、来場者の方々に“自分ごと化”してもらうことでした。

単なるプロモーションではなく、まずはご自身の状態を知り、そこから体験へ自然に進んでいただく、その流れをつくれるかどうかが重要だったんです。

結果として、肌診断を受けた方の約80%が、そのまま製品体験へ進んでくださいました。

これは私たちの想定を大きく超える成果でしたし、「肌状態を知る」という行為が、想像以上に体験意欲の後押しになっていることを実感しましたね。


──かなり高い数値ですね。来場者数は想定通りでしたか?

実は館全体への来場者数は、当初の予測よりも少し低く、結果的には6〜7割程度にとどまりました。

本来であれば、来場者が減れば体験数もそのまま減ってしまうはず。

それでも目標としていたKPIをしっかり達成できたのは、まさに診断から体験への高い誘導率があったからだと考えています。

肌診断によって「自分の肌はこうなっているんだ」「この体験を受けると自分のことがもっとわかりそうだ」と、お客様が具体的にイメージできたことが、次の行動につながったのだと思います。



──オフラインイベントでの初導入だったと思いますが、社内での反響はいかがでしたか?

社内では、認知を広げる以上に「どれだけ体験してもらえるか」を重視していたため、今回の成果は非常にポジティブに受け止められています。

設定していた体験数のKPIは、達成率120%でクリア。これはイベント全体の価値を示す数字としても大きかったです。

初のオフライン施策ということで不安の声もありましたが、結果を見て「肌診断の導入は効果がある」「今後のイベントでも活用したい」というポジティブな評価をいただきました。



パーフェクト社の肌診断を選んだ理由

肌診断使用イメージ

──パーフェクト社の肌診断ツールを選んだ理由を教えていただけますか?

最大の決め手は、肌解析のスピードと手軽さです。

イベント導入にあたっては、大型の肌診断機も候補に挙がっていたのですが、今回のゴールは ”いかに気軽に体験していただくか” 。

となると、診断に時間がかかりすぎる仕組みは、どうしても目的とズレてしまうんですよね。

その点、御社の肌診断ツールは簡易的でありながら、利用者の興味をしっかり引きつける深い結果が得られる。

導入前にデモを確認した際、「これなら体験の入口として強い」と全員が納得しました。今回のイベントとの相性は抜群でしたね。


──なるほど。やはりお客様の体験重視ということですね。

はい。特にこだわったのが回転率です。

一般的な肌診断機の場合、立ち上げや顔のセットだけでも1分程度かかり、さらに結果表示まで数分かかる。

この “積み重ね” が、イベントでは致命的で、体験人数の目標達成が難しくなってしまいます。

その点、御社のツールはスピーディーに結果が出るので、体験の質を落とすことなくテンポよく回せるのが特によかったです。


──今回のイベントでは4日間で約600人の方がご利用されたそうですね!

はい。とはいえ、実は初日の数字は思った以上に伸びず、80人ほどだったんです。

ただ、そこで諦めずに呼びかけのアプローチを検証し、2日目以降に大きく改善しました。


──2日目以降に伸びた理由は何でしょうか?

声がけの内容を、思い切って変えたことが大きかったです。

初日は「体験しませんか?」「お時間ありますか?」と幅広く声をかけていたのですが、2日目からは「肌診断しませんか?」「数分でできますよ」といった声かけに統一しました。

すると、反応が一気に変わったんです。



さらに、会場である蔦屋家電 二子玉川店のお客様は、美容感度が高く、「自分の肌を知りたい」という好奇心を持った方が多い。

その特性とも非常にマッチしていたように感じています。

  • 場所の相性
  • 声がけの最適化
  • 診断のスピード

この3つが揃ったことで、最終的に4日間で600人近くという、非常に高い利用数につながったと思います。



景品より “体験” が重視される導線設計

インタビュー風景

――イベントでは、どのように導線を設計されていたのでしょうか?

会場では、基本的にお客様の動線を時計回りに設計しました。

エスカレーターで上がってきたお客様が、まず肌診断を体験し、そのままスムーズにドレッサーでの体験(タッチアップ)へ移動できる流れです。

この動線設計のポイントは、自然な流れで体験を促すこと。立ち止まってもらうだけでなく、次のアクションまで迷わず進めるように工夫しました。


――プレゼントなどの企画は行っていたのでしょうか?

はい。体験後には、簡単なゲームを用意していました。

単純にボールを落とすゲームですが、ボールが入った場所によって、参加者の肌診断結果や特徴に合わせたメッセージやアドバイスが表示される仕組みです。

このゲームは、体験後の楽しみを提供すると同時に、什器を設置することで視認性を高めて「何か楽しそうなことをやっているな」と通行者にアピールする狙いもありました。


イベント会場

ただ、景品を強調してもお客様の足は止まらず、最終的には「肌診断そのものの価値」を前面に出す形に落ち着きました。

蔦屋家電 二子玉川店のターゲット層には、プレゼントよりも実際に自分の肌を知る体験そのものが響き、来場者が自発的に診断を受けるきっかけとなったようです。



肌悩みの可視化が購買意欲を後押し


──来場者の反応はいかがでしたか?

非常に喜んでいただけました。

精度の高いAI肌診断を体験したことがない方が多く、初めての方には特に印象的だったようです。

また、カップルやご夫婦で来場される方も多く、お互いの結果を見て「うわ、すごい!」と盛り上がる場面が頻繁に見られました。

自分の肌の課題を自覚している方もおり、「やっぱりここが悪いんだ」と再認識される方もいらっしゃいましたね。肌の状態が可視化されることで、体験そのものの価値を強く感じてもらえたと思います。


──カップルやご夫婦が多いというのは意外ですね。

そうなんです。

全体では女性が約8割ですが、男性お一人で来られる方も一定数います。カップルの場合、肌診断が会話のきっかけになりやすく、購入行動にもつながるケースが目立ちました。

女性向けのイベントであっても、カップル層は非常に有望なターゲットだと感じています。


──来場者の年齢層はどのくらいでしたか?

30代後半から40代くらいの方が多かった印象です。

やはり、肌診断という本質的な体験に関心を持つ意識の高い層が中心で、「自分の肌を知りたい」というニーズとマッチしていました。

単なる興味本位ではなく、実際に自分の肌の状態を理解し、今後のケアに活かそうという真剣さを感じられる方が多かったです。


──高額商品ですが……実際にその場で購入された方はいらっしゃったのでしょうか?

はい、イベント期間中の販売実績も想像以上に良かったです。

もちろん、目標が高めに設定されていたこともありますが、それを差し引いても、8万円という高額商品が思った以上に動きました。

診断やタッチアップを体験したその場で購入される方もいらっしゃいましたし、3日後に再来場して購入された方も非常に多かったのです。

これは単なる体験ではなく、肌診断によって自分の悩みが可視化され、その結果が帰宅後も記憶に残っていたことが大きいのではないかと考えています。

お客様にとっては、「自分の肌がどうなっているのか」「どのケアが必要か」が明確になったことで、購入に対する納得感や安心感が生まれたのだと思います。


接客風景

──スタッフの反応はいかがでしたか?

診断結果があることで、クロージングの質が格段に変わりました。

例えば潜在的なシミがある方には「放っておくと…」と伝えることで、行動喚起につながります。

カウンセリングトークの幅も広がりました。

また、途中からは「30秒で肌診断」という切り口に変更し、お客様の足を止める効果も高く、スタッフにとって非常に有効でした。



肌診断を活用した製品提案の可能性


──今後の肌診断サービスの活用イメージについて、すでにお考えはありますか?

そうですね、今後はオフラインイベントの回数をもっと増やしていければいいなと思っています。

今回のイベントで、肌診断が来場者の方にすごく刺さることを実感できたので、できるだけ続けて導入していきたいですね。

ただ、単純に数だけ増やせばいいというわけではなくて、開催場所やお客様の層、あとは回転率といった条件もちゃんと見極める必要があると思っています。例えば駅構内のような、

人通りが多くて回転の速い場所だと、短い時間でも体験してもらいやすく、反応も良い傾向があるんですよね。

逆に、ターゲット層とマッチしない場所だと、全然反応が取れない可能性もあるので、その点は慎重に考えないといけないなと。

また、百貨店などでのポップアップイベントでの活用も視野に入れていますが、百貨店にはすでに競合他社の高精度な肌診断機が設置されているケースが多く、簡易診断でどのように差別化するかが課題ですね。


──他の製品でも、肌診断を活用できる可能性はありますか?

はい。今回のイベントでは「ミライワン」という特定製品に絞って動線を設計しましたが、当社は美容や健康の分野で幅広い製品ラインナップを持っています。

悩みに応じて「この商品が最適」という提案ができるため、肌診断は製品を横展開していく上でも非常に有効な手段だと感じています。



ブランドとしてのこれからの展望

インタビュー風景

──最後に、今後の展望についてお聞かせください。

現在、当社はメディカル領域を軸としたブランドで国内ナンバーワンのポジションを維持していますが、現状に満足することなく、美容・化粧品の分野にも力を入れていきたいと考えています。

ブランド戦略の軸としては、大きく2つあります。1つ目は「実感力」です。

ぶれることなく、きちんと効果を実感できる商品だけを提供するというポリシーですね。

2つ目は「生活に自然に溶け込むこと」です。日常の中で自然に取り入れてもらえるサービスや製品を意識して開発しています。

この2つの軸を軸に、美容や健康だけでなく、幅広いカテゴリーでお客様のライフスタイルに寄り添いながら、提供できる価値を常に探求していく――それが私たちの今後の展望です。

もちろん、今ある製品に留まらず、新しい挑戦もどんどん進めていく予定ですので、ぜひご期待ください!



パーフェクト株式会社について

パーフェクトロゴ
パーフェクト株式会社は、日本、アメリカ、ヨーロッパ、台湾、中国、インドに拠点を構えています。 お客様のニーズや予算規模に合わせた柔軟なソリューションを提供しており、現在700以上のコスメ・ファッションブランドとパートナーシップを結び、10万点以上のコスメ商品を60か国以上で展開。 最先端のAR(拡張現実)およびAI(人工知能)技術を活用したサービスを、美容・ファッション業界のブランドや小売店に提供しています。

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