近年、話題になっているのがAIを宣伝にとりいれた「AI広告」です。
実際に日本でも、マッチングアプリ「オタ恋」のウェブ広告や伊藤園「お~いお茶 カテキン緑茶」のテレビCMにAI広告が使用されています。
そこで、今回は広告制作に使える便利なAIツール5選と、AI広告の活用事例についてご紹介していきます。
AI広告とは?
AI広告とは、人工知能(AI)を活用して作成された広告のことです。
現在、広告業界では、広告の企画・作成・配信・分析の全ての制作ステップにおいて、特定の分野を専門的に学習する特化型AIのビジネス導入が積極的に進められています。
広告を制作するのに便利なAIツール(用途別)
広告クリエイティブをAIが自動生成『YouCam 画像編集ツール』
広告運用において、成果に最も直結するといわれているのが広告クリエイティブです。
AI画像生成ツール『YouCam 画像編集ツール』では、高品質な広告クリエイティブを全自動で制作することが可能です。
広告宣伝で必要な動画やイラストなどを最速で生成できるので、広告制作を効率よく進められます。
✅AI広告動画が生成できる
▲動くAI広告を生成
『YouCam 画像編集ツール』では、リアルな人物やアニメキャラのAI広告動画を生成できます。
特別な機材がなくても、プロ並みのCM動画を簡単に作成できます。
✅作成したAI広告をアレンジ
▲用途に応じたAI広告を作成
同じ広告モデルを使って、別のスタイルのAI広告を制作したい場合は、人物のコーデを変更してみましょう。
肌と服の質感が違和感なくマッチするこの機能は、かなり画期的です。
✅AIで広告画像を作成
▲AIで商品の背景を変更
AI背景透明化機能を使えば、プロモーションしたい商品の画像の背景を自動透過して、広告画像を作成することも可能です。
プロ向けの写真編集ソフトを使わなくても、簡単にビジネス仕様の広告画像を作成できます。
AI広告の文章やコピー作成をサポート『SAKUBUN』
『SAKUBUN』は、広告コンテンツの施策から制作を全てサポートしてくれるAI広告ツールです。
短時間に大量のコピーや文章を生み出さなければならない広告業界において、このようなAI搭載型広告生成システムは、人間の作業時間を大幅に削減してくれます。
SNS運営やSEOマーケティングを担当者は、ぜひチェックしておきたいツールです。
AI広告の効果を分析してくれる『ChatGPT』
OpenAIが開発したチャットボットサービス『ChatGPT-4』では、キャッチコピーの作成や広告のアイデア出しだけでなく、ABテストやSEO対策を実施することも可能です。
チャット形式で気軽に利用できるため、クリエイティブ制作やマーケティング戦略の経験が少ない人でも本格的なAI広告を制作することができます。
広告運用の効果を最大限に引き出したい方はぜひ活用してみてください。
広告のCTRを予測できる『極予測AI』
『極予測AI』は、株式会社サイバーエージェントが提供するAI広告スコアリングサービスです。
動画・静止画など多様なフォーマットの効果を正確に予測してくれるため、既存クリエイティブよりも更に良質な広告を生み出すことができます。
個人の勘や経験値に左右されることなく、安定した営業活動が行えるのも魅力です。
消費者にあった広告を提示『感性AIアナリティクス』
消費者の傾向を知るために欠かせないマーケティングリサーチを効率的に行うなら、感性AI株式会社が運営している「クリエイティブAI」を活用するのがおすすめです。
感性AIアナリティクスを搭載しているため、商品や広告の印象まで定量的に評価することが可能です。
ぼんやりとした広告のイメージを具体化する際に、とても便利です。
AI広告の活用事例
①Xで話題「オタ恋」のAI広告
▲オタ恋のAI広告
同様の趣味をもつ人との出会いを求めるオタクのためのマッチングアプリ「オタ恋」のプロモーション広告がインパクト抜群とX(旧Twitter)で話題になっています。
その内容は、肥満体型のオタク男性ときれいめ女性のツーショット、それだけでも充分面白いコンセプトですが、実はこれAIで生成された画像広告なんです。
「オタ恋」の公式Xによれば、もともとマッチングアプリ業界は「マッチングアプリ=怪しい」というイメージがあり、出演してもらえるモデルの数も少なかったため、今回AI広告の導入を試みたのだそうです。
「オタ恋」の広告は、まさにAIの柔軟性で成功した代表的な事例といえるでしょう。
②日本初!AI導入のテレビ広告「お~いお茶 カテキン緑茶」
▲伊藤園のAI広告
日本でお茶の間を賑わしたAI広告といえば、伊藤園のテレビCMが挙げられます。
伊藤園の新商品「お~いお茶 カテキン緑茶」を手にした年配のAIタレントが現在の若い姿に戻っていく約15秒間の映像はあまりにもリアルで、ホンモノの新人タレントだと思い込んだ人もいたのではないでしょうか?
本来ならば特殊メイクやCGを使わないと撮影不可能なストーリー設定でも、AI広告を採用すれば容易に実現できることがわかります。
③近畿大学、学生像をAI広告で表現
▲近畿大学のAI広告
毎年お正月の時期にユニークな新聞広告を掲載することで注目を浴びている近畿大学。
2023年には、当時まだ広告業界でそれほど実用されていなかった画像生成AIを使った「架空の近大生」の顔写真付き広告が話題となりました。
④CCレモンの広告にAIキャラが登場
▲CCレモンのAI広告
サントリーが販売する炭酸飲料「C.C.レモン」の広告でもAIで生成された擬人化キャラクターが採用されました。
黄色い服と髪が印象的なキャラクターは外見だけでなく、なんとセリフまでAIを用いて作られています。
YouTubeで自己紹介動画も公開されているので、ぜひチェックしてみてください。
広告にAIを活用するメリット
ここからは、AIを広告業界に活用するメリットについて簡単に紹介します。
クリック率、コンバージョン率の向上
広告分析に特化したAIを活用すれば、クリック率やコンバージョン率など広告の最適化を進められます。
本来、担当者の経験値がないと成果が出しにくいWeb広告運用も、過去データを学習したAIを利用することで理想通りのパフォーマンスを生み出すことが可能です。
人件費の削減
画像広告や動画広告など、モデルを必要とする広告制作には通常、多額の人件費がかかってしまいます。
そのような場合にも画像生成AIで作成したAI広告画像を使うことで、これらの費用を削減できます。
広告制作の効率化
広告クリエイティブの作成や効果の予測など、今までは1つの広告を制作・掲載するのにかなりの労力と時間が必要でした。
それぞれのタスクに特化したAIを活用すれば、広告制作に必要なこれらの工程をよりスピーディーに効率よく進めることが可能です。
24時間365日コンテンツを発信できる
リアルな人間ではないAIの大きなメリットとして、24時間365日無休で働けることが挙げられます。
良質なコンテンツやサービスを持続的に発信できるAIのこのような特徴は、広告業界だけでなく飲食業界や運送業界などからも注目を集めています。
広告にAIを活用するデメリット
AI広告は必ずしも、メリットばかりが存在するとは限りません。
ここでは、広告にAIを運用することで起こりうるデメリットについてまとめました。
雇用機会の減少
今後人間の行う業務の半分がAIに置き換わると言われる将来、仕事の効率化が進む一方で、広告業界でも雇用機会の減少が心配されています。
特に、ハイコストなモデルの起用や、クリエイティブの制作・分析などは、今後AIを活用する場面が増えていくと予想されます。
AIがデータを学習するまでに時間がかかる
万能に聞こえるAIですが、蓄積した情報が充分でない場合、誤ったデータ分析やコンテンツ生成を行ってしまう可能性もあります。
そのため、やはり最終判断には人間の監視が必要となってきます。
独創性のあるコンテンツを制作できない
AIのデータは人間の創造したコンテンツをベースに処理されるため、人間のような独創的な作品を新たに生み出すのが難しいというのも欠点の1つです。
著作権侵害につながってしまう可能性も充分にありえるので、校閲をしっかり行うなどの対策をとることが大切です。
まとめ
以上、今回の記事では話題のAI広告が生成できるツールと活用事例についてご紹介しました。
ひとことに、AI広告ツールといってもAI画像生成に特化したものやキャッチコピーを提案してくれるもの、マーケティング戦略の分析に強いものなど様々なツールが存在します。
それぞれのAI広告作成ツールを目的に応じて上手に活用すれば、広告運用にかかる時間を短縮し、より効率よく最適なタイミングで広告を配信することが可能になります。
ぜひ、本記事を参考にご自身に合ったツールを選び、効果的に活用してみてください。
この記事の監修者
パーフェクト株式会社 編集部
写真加工&画像編集アプリのエキスパート。盛れる自撮り加工や映える画像&動画編集についてのコンテンツをお届け。最新の流行から少しニッチな情報まで、幅広く発信していきます。